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2009年7月

2009年7月 2日 (木)

撮影日記その1: 「UNAMのCM」編 

Unam_kabuki さて今日は何を書こうか。
 
 6月25日木曜日。
 
 今日はUNAM(メキシコ国立自治大学)のコマーシャル撮影に行ってきました。
インターネットを使った通信教育を始めるようで、その宣伝の為にテレビコマーシャルを制作したいと。
色んな学科のコースをいろんな国で受講する人の内の一人に選ばれたわけですが、なぜ日本人が必要かと言えば、日本の歌舞伎役者が西洋の演技も学ぶために日本でUNAMの演技コースを受講するシーンを取りたいと。
 
 バカなこと考えるでしょ。
 
 映画やテレビ番組の場合は台本読みや練習、リハーサルの時間があるんですが、なぜかメキシコのコマーシャル撮影にはそれがない。
撮影内容を出演者に全く知らせない。
「当日監督から説明があるから大丈夫、心配要らないよ」って。
 
 大丈夫じゃないよ。
 
 前もって大まかな流れだけでも知らせておけばあんなにダラダラ撮影が長引くこともないのに、どうして効率のいい仕事の仕方とか考えないのかね。
 
 なので出演者はいつも当日ぶっつけ本番のアドリブになるわけです。
 
 それも「演技力のうち」と言われればそれまでですが、コマーシャルの出演者なんかにはモデルもいればシロートもいるわけで、必ずしもみんながみんな演技力のある経験を積んだ俳優ではないわけです。
そんな人達にも当日どんなことをしなきゃいけないか全く知らせてないので、現場はいつもダラダラ、そしてイライラしながら忍耐力が物を言う、そんな時間が続くわけです。
 
 この日の現場でも私が実際に自分の顔に歌舞伎(らしき)メイクをしながら、その役は何の役で、どういうキャラクターで、どんな物語なのか説明しろと。
 
 カメラが回ってる前で。
 練習もなしで。
 しかも英語で。
 
 できるかぼけっ!!!!!
 
 てなツッコミを入れることなんか出来るはずもなく、「シー、セニョール」とか言ってやってのける私はやっぱりすごいのかな?
 
 誰か褒めてください。
 
 だってそんなの出来て当たり前だろぐらいのつもりでいるんだもん。
日本人みんな歌舞伎やってるとか本気で思ってんじゃねーだろーなと、メキシコ人の頭、真剣にこの時は疑いました。
 
 さて次の撮影はどうなることやら。
 本日の撮影午前8時半集合、午後7時終了。
 ご苦労さん、自分。

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撮影日記その2: 「CUEC・ショートフィルム」編

 さて今日は何を書こうか。

 6月の17日と18日、26日と27日はCUECの学生達のショートフィルム撮影に参加してきました。

 「Centro Universitario de Estudios Cinematograficos」と呼ばれるこの大学、UNAMの映画科なんですが、完全に独立した専門学科で校舎もデル・バジェ地区の住宅街にぽつんと建ってるだけで周りの高級アパートに埋もれて、知らなきゃここが大学なんて誰も気がつかない。

 UNAM、と聞くと大した事ない様に思われますが1学年の平均学生数15名前後と大変狭き門の学校です。
ラテン・アメリカ全土を見渡してもこれだけプロフェッショナルな映像教育をしているところは少ないらしく他のラテン圏からの留学生も少なくありません。

 実際にプロの現場でお世話になる監督やカメラマン達にもこの学校の卒業生が多く、まさしくラテン映画界の将来を背負うプロ集団の養成所。
学生制作のショートフィルムと言ってもばかに出来ない仕上がりで、この学校が制作する作品が各国の映画祭やフェスティバルに出展され後々話題になりそこから有名になっていった俳優たちも多数います。

 そんな背景もあり金銭的な報酬はなくても役者達にとっては自分の顔を売る絶好のチャンスとばかりに学生達に協力するわけです。
ただUNAMには伝統的に文学部の中に演劇科が存在し、俳優が演技を学ぶのもそっちの管轄なので、CUECには演技の学科がなく撮影の技術職の学科しか存在しません。
そこで学校外から俳優を募集し我々のようなフリーの役者達がオーディションに集うわけね。

 でもなんかおかしい。

 19世紀からの名残で未だに舞台俳優と映画俳優の境がはっきりせず、映画科に演技コースが存在しない。したがって舞台俳優が映画に出ても、テレビに出ても、いつも舞台でするのと同じように芝居をする。

 メキシコのTelenovelaを見ても分かるように、やっぱりおかしいと思うんですが・・・

 どうにかなんないんですかね。

 前置きが長くなりましたが、今回の撮影の話です。

 二本のショートフィルムをそれぞれの監督(志望)の二人と行なったんですが二本とも非常に楽しく仕事できました。

 一本目は私が演じるマフィアが敵対する別のマフィアグループに父親を殺され、復讐する。
というストーリーで私が父親の遺影に語りかけるというシーンがあったんですが、彼らが用意してきた写真がなんと「東条英機」!!!Photo 

 勘弁してよ。
 俺の親父、A級戦犯かよ。
 日本で上映したら大問題だぞ。
 日本人に見られたらまた笑われるんだろうなぁ・・・

 しかもこのシーン結構シリアスなシーンで、東条英機に向って日本語で語りかける私・・・

 まぁ、メキシコの撮影では日本人が見たら大爆笑するようなことが日常茶飯事で行なわれているんですが、東条英機はないよなぁ。
その辺の重箱の隅は突っつき始めたらきりがないので、今は多くは訂正しませんが、いつかは日本人が見てもおかしくない作品に出演できることを期待しよう。

 二本目は女優さんとの色っぽおいシーンが満載の作品。
ベッドシーンは初めてではないんですが、初の相手は男だったので女性との絡みはこれが初めて。

 男相手の作品の話はまた次の機会にして・・・

 緊張はしませんが、どこまでやっていいのかやっぱり気を使うね。
自分の性生活や性癖を披露してるようなもんだし。
監督はスタンリー・キューブリック、マーティン・スコセッシ、ジム・ジャームシュなんかが好きな若干21歳。
なのでポルノっぽくなく芸術色の強い作品に仕上がってると・・・
いいなぁ・・・

 ただ女優さんがちょっと・・・

 「このクリームの匂いあんまり良くないでしょ?」
とか言って気を使ってくれたけど、いや、クリームじゃなくてあなたの脇がとも言えず・・・
よっぽど「あなた脇が臭いですよ」って言ってやろうかと思ったけど。

 言えないよねー

 「別に」とか言ってごまかしましたが、ほんとに臭かった。
ああいう時は他の俳優さんはみんなどうしてるんだろう?

 そういう時女性を傷つけずに言える一言、誰か知ってたら教えてください。

 

 さて次の撮影はどうなることやら。

 17日の撮影午前10時集合、午後11時終了。
 18日の撮影午後3時集合、午後11時終了。
 26日の撮影午後8時集合、午前5時終了。
 27日の撮影午後3時半集合、午前2時終了。

 ご苦労さん、自分。

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撮影日記その3: 「Los Simuladores」編

Lossimuladores  さて今日は何を書こうか。

 7月1日水曜日。

 今回ははソニー・エンターテイメント・チャンネル、テレビサ共同制作のテレビシリーズ「Los Simuladores」の撮影に行ってきました。

 通常テレビのシリーズ物だと12話か、多くても13話が普通。
しかし、前回のパート1が好評だったらしく、このパート2は全18話という異例の長丁場。
去年の11月から撮影は始まっており、全話の収録が終了するのは8月末と言うハードスケジュールです。
もっとも私はチョイ役なんで毎日撮影があるわけではないけどね。
ほぼ全話を通してチョコチョコと顔出させてもらってます。

 前回、同番組撮影の際にちょうどビアへス東洋出版のTabi Tabi TOYOという無料情報誌に取材してもらって宣伝もさせてもらったんでご覧になった方も多いかと思います。

 取材してくれたしだ・みえサンありがとう。
やっぱり活字の威力はすごいです。
会う日本人みんなに「見たよ」って言われます。

 これでこの番組見る日本人も増えたらありがたいんですが、日本人みんなテレビ見ないからなー
メキシコのテレビ番組のつまらなさは今に始まったことじゃないのは分かってますよ。
でもこの番組は今までのメキシコには無かったタイプで、いつものテレノベラとは一風違った作品なんで家にテレビがあって暇な人は見てやってください。

 しかし残念なことにオリジナル脚本はアルゼンチン。
もっと頑張れメキシコ。
他の国に頼らなくてもやれば出来る・・・ はず。

 今日の撮影も相変わらずチョイ役で、出番は2シーン。
朝の1シーン目はすぐ終わったけど、その次の出番までが結構長かった。
お昼ごはん休憩を挟んで5時間ぐらい待ったかな?

 私の友人、カメラマンの河崎巌も常々言っている通り、この業界も基本的には肉体労働だと。
撮影に限らず一見華やかに見える職業ほど肉体を酷使してるもんです。
ただ常に現場で動き回ってるカメラマンやスタッフの仕事が「動」の肉体労働ならば、出演者の仕事は「静」の肉体労働です。
何もせずじっと出番を待つのも非常に疲れるんです。

 「性」の肉体労働だという人もいますが、それはまた別の話。

 今日は眠かったんで昼寝もし、本を一冊読み終え、それでも時間が余った。
出演者はこういう待ち時間はそれぞれ時間の潰し方があるんですが、私は大体読書かな。
こういう時読む本が無くならない様に家では本を読まず、取っておく習慣が出来てしまった。
人によってはトランプしたり、ゲームしたり、ひたすら寝たり、ひたすらおしゃべりしたり・・・
(メキシコ人はこれが一番多い)

 た・だ・し・暇つぶしにも限界がある。
以前コマーシャルで最高27時間撮影というのがあった。
私は次の日の早朝に別の撮影が入ってたんでその場から逃がしてもらって助かったけど、そこに残った人達に後日話を聞いたら、その後撮影は35時間に及んだという。

 もうそこまで行くと監禁、拷問もいいとこ。
撮影日二日間に分けるとかさー
いくらでもやり方はあるでしょ。
頭悪すぎるよ。

 さて次の撮影はどうなることやら。

 本日の撮影午前8時集合、午後6時終了。
 ご苦労さん、自分。

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2009年7月 7日 (火)

撮影日記その4: 「Festival Macabro 2008」編

 さて今日は何を書こうか。

 毎年メキシコの死者の日に合わせ「Festival Macabro」と銘打って、ホラー・フィルム・フェスティバルが開催されているのをご存知でしょうか。
今回は昨年はじめてそのフェスティバルに参加させてもらったときの話をちょっと。

 なぜ今頃になってそんな話なのかというと、マイケル・ジャクソンが亡くなってテレビで名作「スリラー」のビデオ・クリップを見ているうちに思い出したもので・・・

 「スリラー」が音楽と映像の新たな接点を見い出し、MTVとミュージック・ビデオ界に革命をもたらしたのは間違いありません。
ミュージシャン、ダンサー達が影響を受けたのはもちろんのこと、他にも彼の「スリラー」を見てその後の人生を決定づけるほどの多大な影響を被った人たちがいます。
撮影現場で出会う同世代のメイクアップ・アーティスト達がまさにその人たちで、彼らに「なんでメイクの勉強をするようになったの?」と質問すると、誰もが口を揃えたように「マイケル・ジャクソンのスリラーを見てメイクに興味を持つようになった。」と言います。

 フェスティバルで一緒に仕事した友人のアルフレッドもそんな、マイケルの影響を受け一流のメイクアップ・アーティストを目指したメイクさんの一人です。
もちろん彼もプロですから仕事で依頼されればビューティー・メイクもするんですが、彼の真骨頂は日本では特殊メイクと呼ばれる人を美しくするメイクとは正反対の人を人ではない得体の知れない化け物に変えてしまうメイク技術。

 まさしく「スリラー」に影響を受け、自分の手でスリラーを作り上げてしまう様になった訳で、その手法がまたすごい。
彼は決して貧乏ではない家庭環境に育ち、ハリウッドでその手法を学ぶも、財力はアメリカのアーティストに比べれば遠く及ばない。
そこで彼の経済力を支えるのが壊れて使い物にならなくなった電化製品の数々。
機械を分解して部品を取り出し、使えるパーツを人間の体に切り貼り、切り貼りしていく訳です。

 その解体作業や、シロートから見たら訳の分からん化学調味料らしき粉末を配合して、温めて冷やして、ムニュムニュした物グニュグニュした怪物を生み出していく手作業はおよそ我々が想像するメイクアップ・アーティストの仕事とは程遠いもの。
「好きこそ物の上手なれ」とはよく言ったもので、今でこそ数人のアシスタントを雇える余裕が出来ましたが、数年前私が出会った頃はその気が遠くなる手作業を全て彼一人で一晩中やってました。

 よかったねアルフレッド。うん。ほんとによかった。

 一緒に仕事した5分足らずのショートフィルムもその私に施す特殊メイクの準備だけに一ヶ月かかってました。
現場でも血糊作ったり私の顔面にパーツ埋め込んだり・・・

 時間はかかったけど、スタッフみんなが満足のいく物が出来上がりました。

 昨今の日本のホラー映画ブームのおかげで日本映画全体が見直されつつあります。
若い世代の監督にはそういった日本映画に影響され自分の作品の中でも日本人の役者を使いたいと言ってくれる監督も多々います。

 でも若い世代が影響を受けた日本映画の監督達も何らかの形でマイケル・ジャクソンの「スリラー」を見て育った世代なのです。
そしてアルフレッドも私も「スリラー」に衝撃を受け今マイケルの恩恵を受けている世代の一人です。

 アルフレッド、マイケルに感謝しつつ今年も一緒にいい仕事しような。

 

 さて次の撮影はどうなることやら。

 「Festival Macabro」の撮影企画・構想3ヶ月、特殊メイク準備1ヶ月、撮影時間2日。

 ご苦労さん、自分。

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追伸: このショートフィルムの出来上がりを見たい方はこちら。

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2009年7月12日 (日)

撮影日記その5: 「えびCM」編

 Tacamaron10  さて今日は何を書こうか。

 

 今日は放送が再開されたえびのコマーシャルの話をちょっと。

 えびのコマーシャルといっても別に「お前ら毎日えび食えよ」的なえびの販売促進に加担するようなものではなく、ちゃんとした医薬品のコマーシャルです。

 「医薬品のコマーシャルでなぜえび??」

 と、思われるでしょうがこの医薬品、アレルギー体質の人のための薬のようです。

 私も実際この薬を試したわけではないので、はたしてこの薬がアレルギー全般に効くものなのかえびアレルギーだけに効くのかどうかは分かりませんが、ようするに主役のおねいさんがえびアレルギーだと。

 そのおねいさんが私扮するえびを見るや否や嫌悪感をおぼえ、力任せに手に持っていたバッグで私をぶちのめすと。
私はといえば中華料理店で客を呼び寄せる為にえびの格好をしながら店のチラシを配っている謎の中国人。

 メキシコ人の間では中華料理=えび、のイメージが強いらしく今回のコマーシャルの為にも東洋人のオーディションが行われました。
しかしメキシコ人の何たる短絡思考。
中華料理で確かにえびは使うけど、中華料理屋の前でえびの格好をしてチラシ配る中国人実際に見たことあんのかお前ら。

 このコマーシャルに限らずメキシコのコマーシャルには面白おかしい力作も多いんです。

 ただテレビを見ている人にはいったい何のコマーシャルだか全く印象に残らないものがほとんどです。
このコマーシャルを見た方々にも「見ましたよ。えび。」とは言われるんですが、それが薬のコマーシャルだと知っている方は皆無です。

 仕事であればなんでもやりますよ。
でもその仕事が直接商品の売り上げに貢献しているかと問われれば、全くそんなことは無い様に思われます。

 私の友人佐々木仁がやっていた携帯会社IUSACELのコマーシャル、「ハポネシオ」もそうです。ハポネシオ・キャラクター自身は有名になりました。
時間もお金も賭けていたプロジェクトでしたから。
でもそれがIUSACELのコマーシャルだということは浸透せず、結局プロジェクト自体が中止になってしまいました。

 面白いコマーシャルを目指すのはいいんだけど、もうちょっと商品自体のPRも前面に打ち出してもいいと思うんですがね。

 まぁ、いいか。

 自分は自分の仕事だけしっかりやってれば。

 えびの撮影自体は着ぐるみを被るのも初めてのこととあって非常に楽しい撮影だったと記憶してます。

 「記憶してます」って言うのもこの撮影、実はもう2年前のことになるんですね。

 撮影してすぐ放映されて、でもその年の冬が終わる頃にはもう見ることがなくなってた。

 TVコマーシャルではその商品が新発売のプロモーションを兼ねていない限りよくあることで、忘れたころに再び放映が始まることも珍しくありません。

 出演者に対しては契約期間が過ぎてもTV放送されていれば別ギャラが発生するので喜ばしいことでもあります。
しかしメキシコ社会のいい加減さがこういうところでも見られ、自分から「あのコマーシャルまだやってるでしょ」と催促しないと、貰える出演料も貰い損ねます。
製作会社自ら出演者に知らせてくることはまずありません。

 撮影の仕事は終わっても出演者自身が放映をチェックしながら仕事の経過を見届けなきゃならない。

 もー面倒臭いったらありゃしない。

 いずれはバレて払わなきゃいけない金なんだから、さっさと知らせてくればいいのに。

 なんでそんなことでケチケチするのか理解に苦しみます。

 テレビ好きの方々、「あのコマーシャルまだやってるよ」っていうのが他にもあったらお知らせ下さい。非常に助かります。

 さて次の撮影はどうなることやら。

 えびコマーシャルの撮影午前7時頃集合、午後4時頃終了。

 だったと思う・・・

 ご苦労さん、自分。

追伸: 熊本県の若干1名様から動画を見たいとのリクエストがあったので、載せておきます。

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2009年7月24日 (金)

撮影日記その6: 「マクドナルドCM」編 前編

 さて今日は何を書こうか。

 7月19日、日曜日にもかかわらずこの日はマクドナルドのコマーシャル撮影に行ってきました。

 テレビや映画などでは日曜日はしっかり休むことが多いのに、コマーシャルは日曜、祭日お構いなしの強行撮影です。

日曜日の方がロケに使うお店が借りやすかったり、交通量が少なく仕事しやすかったりと色々理由はあるけど、やっぱり日曜日はゆっくり休みたい、というのが本音。
でも仕事なんでしょうがない。

 皆さん撮影の仕事って、撮影本番の日だけが仕事だと思ってらっしゃる方が多い様ですが、撮影に入る前までの方が実は大変なんです。
まず出演者には3週間~1ヶ月前からオーディションの知らせが伝わります。
そのオーディションも1回で決まることは少なく、日を変えて2回、3回と繰り返し候補者を絞り込み、監督、プロデューサー、クライアントの間で「あいつでもない、こいつでもない、あーでもない、こーでもない」と会議を繰り返し最終的に出演者を決定するわけです。

 その度に出演候補者達は呼び出され、収録時に近い衣装を着て会場に赴き、カメラの前で「ここはこうやってみて」、「今度はあーやってみようか」等のわがままで、勝手な指示に従って、あーだ、こーだ、とやって見せるわけです。
そして監督立ち合いの下の最終選考に生き残って出演決定となった暁には後日電話でその旨が伝えられます。

 選ばれなかった時はもちろん何の知らせも無し。

 出演決定後、また日を変え、場所も変え、今度は衣装さんとの衣装合わせ、メイクさんとのメイクテスト。

 そしてまたまた後日、身分証明書、就労ビザ、etc. を持参して契約書のサインを交わしに出向いてと・・・

 15秒、20秒のコマーシャルの為に莫大な費用、時間、苦労を費やした長~い、長~い道のりが当日まであってやっと「はい、本番入りま~す、アクショーン!!」となるのです。

 それだけ長い時間をかけて準備してもここはメキシコ。

 段取りが悪いのは毎度のことと分かっちゃいるけど腹が立つ。
今回は日曜出勤でも、集合が午後3時だったので安心していたのも束の間、現場に到着して辺りを見回してもそれらしき関係者の姿が全く見当たらない。こういう場合いくつか考えられるのが、

1、担当者がロケ地を間違えて言い渡す。

2、ロケ地が変更されたのに出演者まで伝達されてない。

3、別の現場での撮影が長引いてまだスタッフが当地に到着してない。

4、自分が撮影日を間違えてる。

 今回の正解は1。

私の出演場所じゃない、別の出演者のロケ地を言い渡されてて、そこで待つこと1時間半。
本来の現場が歩いて行ける所だったからまだ良かったものの・・・ なんとかしてくれよ。

 現場に到着して他の共演者達に事情を聞いて何となく状況を把握する。

 撮影は土、日、2日間だったのが、前日の午後から大雨に見舞われ中止になり、昨日撮り残したシーンの遅れを取り戻すために当初の計画は総崩れ。
当日早朝から撮影する予定だったシーンを後回しにして取り合えずカット出来ないシーンだけを先に撮っておこう、という状況で、私より被害を被っていたのが50代の男性俳優。こんな状況なので私の出番も大幅に遅れるということになり、ずいぶん長い時間控え室でこのおじ様とお話しをして時間を潰す事になりました。

 この方、私よりも早い時間に現場入りしたのに「あなたの出演シーンはカットになるかもしれない」と告げられ待ちぼうけ状態。
でも時間が余ればそのシーンも撮りたいから帰っちゃダメ、と踏んだり蹴ったり。
以前から顔見知りではあったけど、ちゃんと会話を交わしたのは初で、今回初めてこのおじ様の全貌が明らかになりました。
この方、俳優業の傍ら音楽プロデューサーも兼業してる方で、小さい頃から楽器をたしなみアメリカのボストン大学に奨学金を貰って音楽留学したと。

「そこでバンド活動して色んな奴ともセッションしたよ。ハハハ・・・」と、そこまでは「ふ~ん」てな感じで聞き流してたんだけど、そこからがすごかった。

 「当時やってたバンドが今はエアロ・スミスって言ってね・・・」

 はい? 今・・・ 何とおっしゃいました??

 「俺、エアロ・スミスの初代ベーシストだったんだよ」

 え~っ!!!!!

 確かにエアロ・スミスはボストン出身のバンドで、バンド誕生秘話みたいなインタビューでバンド結成当時のことを聞かれる度に「当初のベーシストはメキシコ人で・・・ 」って話しはスティーブン・タイラーがいつもしてるんです。
で、私も「へー、メキシコ人にそんなすごい人いたんだ。でも、誰だろう?」っていつも疑問に思ってたのね。
でもまさかこのおっさん・・・ いやいや、このおじ様が当の本人だとは夢にも思いませんでした。
失礼しました。

 「世の中って分かんないよねー」、「ほんとにそうだね」って、その後も会話は弾み5時間程の待ち時間もあっという間に過ぎてしまいました。

 当時は大学で勉強を続けるか、エアロ・スミスを本業にするかの選択に迫られ結局学業を選択したけど、今も音楽は続けてるし、エアロ・スミスのメキシコ公演があるときは連絡くれて訪ねてくれるし、全く後悔はしていないとのこと。

 かっこいいいいいぃ~ このおじ様。

 男の生き様垣間見させていただいたようで、この時ばかりはさすがのTakaBrownも感動させられてしまいました。

 ちなみにおじ様のシーンは結局カットになり全く出番もなく帰っていかれました。

 でもいいよね、こういう生き方があっても。

 今回は撮影前の余談が長くなったので前編・後編に分けて撮影本編の話は次回にまわします。

 つづく

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撮影日記その6: 「マクドナルドCM」編 後編

Macdonalds1  さて今日は何を書こうか。

 そうそう、忘れちゃいけない。
前回お届けしたマクドナルドのCMの続きです。

 エアロ・スミス初代ベーシストのおっさ・・・ おじ様との会話も盛り上がり、5時間が経過した頃また雨が降り始め私の出演シーンがカットになる事も危ぶまれましたが、雨が上がり始めた頃ようやく出番のお呼びが掛かりました。

 私の役どころは楽器屋の販売員。
そこに二人の若者が来店し、彼らに20%OFFのギターを勧めると。
本物の楽器屋を借り切っての撮影になりました。

 皆さんお気づきでしょうが、これマクドナルドのCMです。マクドナルドのCMになぜ楽器屋??
ごもっともです。
例のごとく事前に全くCMの内容が説明されていないため私自身も詳細は把握していなかったのですが、要するにマクドナルド商品全品50%OFFのキャンペーンCMで、若者二人が色々なディスカウントを行っている店を訪ね誘惑に駆られるけど、結局マクドナルドの50%OFFを越える店を発見できず、「やっぱりマックだよね」で、ハンバーガー食って”I'm loving it!”といったコマーシャルになる様子。
(”I'm loving it”スペイン語では”Me encanta”でやってます。)

 くだらん!? 
まぁまぁ、奥さんそう言わずに見てやってくださいよ。

 メキシコのマクドナルド、日本より高いのに50%OFFは嬉しいし。

 それにしても最近嬉しいのはこういった別に日本人じゃなくても良い筈の配役を与えてもらってることです。
以前はステレオ・タイプの偏見に満ち溢れた寿司職人、カメラ持った観光客、マフィアといった役しか貰えなかったのに、こういった傾向は自分自身が認められてるようで素直に嬉しい。
昨年出演した映画の役には日系ドイツ人というのがあったり、今年はレコード屋のロック兄ちゃんなんて役もありました。
かなり無理のあるクレイジーな設定だなーと思いつつ、「TakaBrownにやらせてみよう」って提案してくれる人たちに感謝、感謝です。

 結局期待してたドナルド・マクドナルドとの競演もなく「キミ達には20%OFF!」という台詞を何パターンも撮り終えて今回の撮影は終了です。

 終了後に「おもしろい!よかった!」ってクライアントのアメリカ人も言ってくれたんで、今回もいい仕事できた・・・ ということにしておこう。

 たまにはマックのハンバーガーでも食いに行ってみるかな・・・。

 

 さて次の撮影はどうなることやら。

 本日の撮影午後3時集合、午後9時終了。

 ご苦労さん、自分。

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2009年7月31日 (金)

撮影日記その7: 映画「Te presento a Laura」編

 さて今日は何を書こうか。

 7月の20、21、22日は「Te presento a Laura」(=あなたにラウラさんを紹介します)というメキシコ映画に参加してきました。

 主演は新進気鋭のメキシコ人若手俳優Martha HigaredaとKuno Becker。
メキシコではそこそこ名の売れた二人です。
特にマルタは今回この映画の脚本も手掛けているのでこれからメキシコ国外でも名前を聞くことはあるんじゃないかな?

 今回の私の役どころは・・・

 昼間っからイヤラシイおねいさんたちを自宅に呼んでコスプレさせてプライベート・タイムを満喫する日本人。
ミニスカ・ミリタリールックと秋葉原のカフェから抜け出して来たようなメイド・スタイルの二人を両脇に抱えウハウハ、イチャイチャ、仕事とはいえ人が見たらかなりうれし・・・
いや、恥ずかしいシチュエーションです。

 言っときますがこれポルノではありません。ちゃんとした青春映画です。

 彼女達とお遊びしてる最中突然部屋の入り口のドアが叩かれ、もう一人のおねいさんが来たと思い込んでるドスケベ日本人(私)は、そそくさと入り口へ向いドアを開ける。
そこに階段を上って息を切らして立っているのが主演のラウラ(Martha)。
屋上に彼氏(Kuno)がいて、飛び降り自殺をしようとしていることをスペイン語で日本人に告げるが、日本人にはスペイン語がよく理解できず、Techo(テチョ=屋上)とPecho(ペチョ=胸)を勘違いしておっぱいモミモミ・・・
となるところで「そーじゃなくて、ハラキリ!!」と、彼女の一言。

 「ハラキリ」という日本語モドキの一言で事情を理解し「自殺?そりゃ、大変だっ!!」
てな感じで、ストーリーは続くんですが・・・

 いやー、未だにあるんですねー。「ハラキリ」=「自殺」という西洋諸国の完璧な誤解。

 相当これには私も悩みましたよ。
こういう誤解をわざわざ私が訂正すべきなのか否か。

 もしこの映画が国内でも海外でもヒットして、「ハラキリ=自殺」が再び世に広まったら「私のせい?」とか思ったり。

 でも脚本を書いたマルタのギャグなのか、本気でそう思ってるのかもはっきりしないし、完全に出来上がっている台本を訂正させるのは簡単だけど、じゃあ普通に海外で知られている日本語で「飛び降り自殺」を示す他の日本語があるか、と言われればそれも困るし。
結局、ギャグとして訂正せずに「ハラキリ」の一言で自殺の状況を理解する日本人を演じたんですけど、皆さんどう思います?

 私、TakaBrownは日本人代表としてその過ちを訂正すべきだったんでしょうか?

 もし訂正できるとしたら他にどんな言葉を使えばよかったんでしょうか?

 そもそも、「ハラキリ」にしても、「フジヤマ」にしても、日本人が普段使わない、日本かぶれのアメリカ人が音読みと訓読み間違えたような言葉が何故海外で流通するようになったのか、誰かその経緯を説明してくれ。

 そして、日本人に対するイメージに最近「エロ」のイメージが加わったのも嬉しいやら悲しいやら。
しかも果てしなくド変態に近いエロ。
子供向けのアニメに必ず一人、エロキャラクターがいたりするのも日本の定番で、日本産ポルノ・アニメが海外でも定着しつつある昨今、「HENTAI」、「OTAKU」という日本語が市民権を得ている状況は日本側にも責任があるので、これに対しては反論の余地もありません。

 「クレヨンしんちゃん」のしんちゃんがケツ出したり、あの「ドラえもん」の中でさえ、しずかちゃんのお風呂シーンが度々登場するのは日本では見慣れた光景だけど海外ではやっぱり異常。
「ドラゴンボール」の梧空の嫁さん”チチ”、Chichiはスペイン語でもそのまんま”乳、おっぱい”を意味するので、ミルクに変えられてたし、亀仙人はいつも女のパンツ見てよだれ垂らしてるし。「らんま1/2」で男のらんまが裸で水をかぶって女に変身するシーンはメキシコではカットされてました。

 日本発の映像がこんな状況ですから、これからもTakaBrownが演じる日本人役に「エロ」の要素が求められることはどんどん増えていくと思います。
そういう需要に対しても従順に「はい、そうです。それが日本人です。」と従っていてもいいもんでしょうか。

 日本は昔から性に対して決してオープンではないお国柄なのに、サブ・カルチャーの付加価値の世界ではかなりエロく変態な国だとバレてしまった日本。
こういうイメージ先行の先入観にうまく対処していくのも海外で生活する日本人の使命だと自負していますが、役者としてはどう対応していけば良いのか・・・

 思いっきりエロ全開で挑んで、イジリー岡田を目指すのか、従来の日本人像に習い、恥じらいを持ち不器用な高倉健を目指すのか・・・ 悩むところです。

 

 さて次の撮影はどうなることやら。

 20日の撮影午前11時集合、午後7時終了。

 21日の撮影午前7時半集合、午後8時終了。

 22日の撮影午前8時半集合、午後6時終了。

 ご苦労さん、自分。

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